初めてのダイレクトメール(DM)
作成手順とこれだけは押さえたいチェックポイント
ダイレクトメール(DM)の作成・発送経験がない場合、いざ取りかかろうとしても、「何から始めれば良いのか」「何に気を付ければ良いのか」などと迷ってしまいます。
今回は、ダイレクトメール(DM)の概要をあらためて確認するとともに、ダイレクトメール(DM)の作成手順に沿って、押さえておくべきポイントを解説します。初めてのダイレクトメール(DM)の作成・発送を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- 1. ダイレクトメール(DM)とは
- 2. ダイレクトメール(DM)全体の流れ
- 3. ダイレクトメール(DM)のポイント1:発送目的と発送回数の決定
- 4. ダイレクトメール(DM)のポイント2:発送先の選定
- 5. ダイレクトメール(DM)のポイント3:作成方法の検討
- 6. ダイレクトメール(DM)のポイント4:封筒orはがきの決定
- 7. ダイレクトメール(DM)のポイント5:DM発送代行会社の選定
- 8. ダイレクトメール(DM)のポイント6:DMは2種類作成
- 9. ダイレクトメール(DM)のポイント7:持ち戻り品のデータ化
- 10. ダイレクトメール(DM)のポイント8:結果検証
- 11. 初めてのダイレクトメール(DM)を成功させるチェックリスト
- 12. まとめ
ダイレクトメール(DM)とは
ダイレクトメール(DM)とは、商品やサービスを訴求するために送る印刷物のことです。商品・サービスのターゲットなどによって、個人宛てに送る場合もあれば、法人宛てに送る場合もあります。
ダイレクトメール(DM)のおもなメリット・デメリットは、次のとおりです。
メリット |
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デメリット |
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ダイレクトメール(DM)全体の流れ
DMの顧客リストの作成方法を3つ紹介します。
STEP1:ターゲットの明確化
ダイレクトメール(DM)で最も重要といえるのが、「誰に情報を届けるのか」を明確にすることです。
なるべく多くの人に見てもらいたいからといって、ターゲットを決めずに作成すると、内容が薄くなり期待する効果が得られません。
STEP2:ダイレクトメール(DM)に入れる要素の検討
ダイレクトメール(DM)には、申込用紙・返信用封筒・パンフレット・オファー(特典・プレゼント)などを同封できます。ターゲットが決まったら、何を同封すべきかを考えてください。
なかでも、割引特典や商品に関するプレゼントなどのオファーは、開封率に影響すると考えられるため、ターゲットや自社の商品・サービスを踏まえて選択します。
ダイレクトメール(DM)に同封する内容物について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
STEP3:内製・外注を検討
ダイレクトメール(DM)の作成・発送には、時間や手間がかかります。自社のリソースだけでは、すべての工程に対応するのは難しいかもしれません。
そこで、デザインや印刷、発送などの工程を外注すれば、効率的に進められます。ただし、外注する工程が増えるほどかかる費用も高額になるため、どのくらいの範囲を外注するかは、内製する場合のコストと比較して判断してください。
ダイレクトメール(DM)の外注について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
STEP4:ダイレクトメール(DM)の内容の決定
ダイレクトメール(DM)の効果を最大化するためには、内容の工夫が求められます。
内容のなかでも特にポイントとなるのが、キャッチコピーです。キャッチコピーがターゲットに刺さらないと、読み進めてもらえません。キャッチコピーを考える際は、次のポイントを意識してください。
- 顧客との対話からヒントを得る
- 小学生でもわかるような簡単な表現にする
- 数値や実例を盛り込む
より具体的なキャッチコピーの作り方や注意点については、以下の記事で解説しています。
STEP5:印刷
自社でダイレクトメール(DM)を印刷するなら、用紙やインクの準備が必要です。一方で、外注先に依頼する場合は、デザインデータを用意して送付します。
なお、DM発送代行会社なら、発送だけでなく印刷から対応しているケースが一般的です。DM発送代行会社に依頼する際は、デザインデータと宛名リストを持ち込んでください。
STEP6:発送作業
印刷が完了したら、封入・封緘、宛名貼りをし、運送業者に引き渡します。効果的なダイレクトメール(DM)にするために、「どのような順番で封入するか」も考えます。
発送作業において、自社のリソースの確保が難しい場合は、封入・封緘からDM発送代行会社に依頼するのがおすすめです。
DM発送代行会社を選ぶ際の判断基準については、以下の記事で解説しています。
ダイレクトメール(DM)のポイント1:発送目的と発送回数の決定
ここから、ダイレクトメール(DM)作成・発送の流れに沿って、ポイントを解説していきます。
前提として、ダイレクトメール(DM)を発送する目的は、「売上や粗利を上げること」です。ダイレクトメール(DM)を「作ること」や「送ること」が目的にならないよう、注意してください。
また、初めてのダイレクトメール(DM)では、少なくとも3回は発送するのがおすすめです。多くのケースでは、まずは1回だけ出してみて、思ったより良い反応・結果が得られたら継続しようと考えます。しかし、1回の結果だけで今後の方向性を決めてしまうと、大きな損失につながりかねません。
もし、「予算が足りないため、複数回の発送を前提にできない」という場合は、次のような対応を検討してください。
- 予算内で3回発送できるだけの件数に絞る
- VIP顧客だけに送る
- 発送コストを抑えられる媒体にする
- 自社ホームページと連携する内容にし、封入枚数を減らす
ダイレクトメール(DM)の発送回数について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
ダイレクトメール(DM)のポイント2:発送先の選定
先述のとおり、ダイレクトメール(DM)で最も重要なのが、発送先です。
ダイレクトメール(DM)と聞くと、新規顧客をターゲットとするイメージがあるかもしれません。しかし、実際に効果が高いのは、既存顧客向けのものです。
条件にもよりますが、既存顧客の反応率は、新規顧客の10~20倍以上となるケースも少なくありません。既存顧客のつなぎとめには、「5対25の法則」があり、5%の離脱を防げれば、25%の利益がアップすると考えられています。したがって、ダイレクトメール(DM)で既存顧客のつなぎとめを目指すことは、利益向上に効果的といえます。
ただし、良い反応が得られるダイレクトメール(DM)かどうかは、実際に出してみないとわかりません。最初からすべての既存顧客に出すのではなく、LTV(ライフタイムバリュー)が良い上位20%だけに絞り、採算が取れそうかテストするのがおすすめです。(※)
※LTV(ライフタイムバリュー):取引を始めてから終えるまでの期間に、顧客が自社にどれくらいの利益をもたらすかを算出した指標
ダイレクトメール(DM)の発送先については、以下の記事で解説しています。
ダイレクトメール(DM)のポイント3:作成方法の検討
ダイレクトメール(DM)の作成方法には、自社で内製する方法と、外注する方法があります。外注先として挙げられるのは、制作会社やクラウドソーシングの利用が代表的です。
作成方法ごとのメリット・デメリットは、次のとおりです。
自社で内製する | <メリット>
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制作会社に外注する | <メリット>
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クラウドソーシングを利用する | <メリット>
|
メリット・デメリットを踏まえたうえで、自社に合う作成方法を検討してください。
ダイレクトメール(DM)のポイント4:封筒orはがきの決定
ダイレクトメール(DM)の発送媒体は、「封筒」と「はがき」に大別できます。また、封筒とはがきにも、次のようにさまざまな種類があります。
はがき |
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封筒 |
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上記のなかで、最も発送コストが低いのは官製はがきです。しかし、面積当たりの発送コストを考えると、官製はがきは最も割高になります。文字を書ける面積は反応率に影響するため、ダイレクトメール(DM)のターゲットや内容とともに、面積当たりの発送コストも踏まえて媒体を選ぶことが大切です。
また、ターゲットによるものの、封筒の場合は紙封筒よりも中身が見えるA4透明封筒のほうが、反応率が良いケースが多々あります。詳しくは、以下のページをご覧ください。
ダイレクトメール(DM)のポイント5:DM発送代行会社の選定
一口にDM発送代行会社といっても、次のように、会社によって特徴が異なります。
- 得意とする発送件数はどれくらいか
- 専任担当者がつくか
- テストDMができるか
特に、初めてのダイレクトメール(DM)なら、いつでも連絡が取れる専任担当者がいる会社を選ぶのがおすすめです。そのうえで、次の項目を満たすか確認してください。
- 取引実績が豊富にある
- プライバシーマークを取得している
- 個人情報漏えい保険に加入している
- 進行状況をメールで知らせてくれる
- トラブルが発生した際にすぐに対応してくれる
- 発送証明をもらえる
また、発送件数が3万件までのケースや、複雑な封入を必要とするケースは、手作業で対応してくれる会社が適しています。
ここまでで絞れた会社のなかから、総見積額や納期、お客様の声などの情報を比較し、信頼できるDM発送代行会社を選んでください。
ダイレクトメール(DM)のポイント6:DMは2種類作成
ダイレクトメール(DM)を出す際に気になるのが、「採算が取れるか」という点です。より良いパターンのダイレクトメール(DM)を見つけるためには、いわゆる「ABテスト」が欠かせません。
具体的には、一度に2種類のダイレクトメール(DM)を作成し、同時に発送することで、ターゲットの反応を比較します。ただし、まったく内容の異なるものを用意するのではありません。キャッチコピーやイラスト、オファー(特典・プレゼント)など1箇所(1要素)だけを変更します。
ダイレクトメール(DM)のABテストについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
ダイレクトメール(DM)のポイント7:持ち戻り品のデータ化
ダイレクトメール(DM)の発送は、「持ち戻り品のデータ化」という作業もともないます。具体的には、住所不明や受け取り拒否などで戻ってきたダイレクトメール(DM)をデータ化し、状況把握に役立てたり、次回発送時の参考にしたりします。
戻ってきたダイレクトメール(DM)きちんと処理しないと、次のような状況に陥るかもしれません。
- 受け取り拒否された相手に再度ダイレクトメール(DM)を送ってトラブルになる
- 無駄なダイレクトメール(DM)にコストをかけてしまい、費用対効果が悪くなる
会社の信用に影響する懸念もあるため、データ化は重要です。
ただし、データ化の作業には思いのほか時間やコストがかかり、自社で対応するのは容易ではありません。そこで、データ化を行ってくれるDM発送代行会社を選び、発送からデータ化まで一括して任せるのがおすすめです。
ダイレクトメール(DM)のポイント8:結果検証
ダイレクトメール(DM)の成否を判断するには、「損益分岐点」を把握する必要があります。損益分岐点は、ダイレクトメール(DM)にかかった総コストを、粗利益単価で割ることで算出可能です。
ただし、ダイレクトメール(DM)を一度出して赤字になったからといって、安易にやめないでください。なぜなら、結果を個別に見ると赤字でも、LTVでプラスになっていれば成功といえるからです。
1回目のテスト結果を検証したら、結果が良かったほうのダイレクトメール(DM)と、それに変更を加えたダイレクトメール(DM)の2種類を用意し、2回目のテストを実施します。3回目も同様に、2回目で結果が良かったものと、変更を加えたものの2種類のダイレクトメール(DM)を用意してテストします。
このように、結果を踏まえて何度もテストを繰り返すことが重要です。また、視点を変えて、ニュースレターの発送も検討してください。ニュースレターについては、以下の記事で解説しています。
初めてのダイレクトメール(DM)を成功させるチェックリスト
最後に、初めてのダイレクトメール(DM)を成功させるために、忘れずにチェックしたいポイントをリスト形式で紹介します。ダイレクトメール(DM)の発送前などに活用してください。
まとめ
ダイレクトメール(DM)の作成・発送における、各工程のおもなポイントは、以下の表のとおりです。
1 | 発送目的と発送回数の決定 |
|
---|---|---|
2 | 発送先の選定 |
|
3 | 作成方法の検討 |
|
4 | 封筒やはがきの決定 |
|
5 | DM発送代行会社の選定 |
|
6 | 2種類のDM作成 |
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7 | 持ち戻り品のデータ化 |
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8 | 結果検証 |
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これらのポイントと、今回紹介したチェックリストを踏まえ、ダイレクトメール(DM)作成の準備に取りかかってください。
株式会社メディアボックスが手がけるDM発送代行センターでは、すべてのお客様に必ず専任担当者がつきます。複雑な封入や複数パターンの封入も、手作業で対応可能です。また、ダイレクトメール(DM)のABテストについても積極的にアドバイスしておりますので、わからないことがございましたらお気軽にご連絡ください。
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