郵便法の信書とは ゆうメールで送れない書類と正しい送り方と実際の事例

📅 11分16秒 ✏ 監修:豊田昭(株式会社メディアボックス 代表取締役)

ゆうメールで送ったその封筒、実は法律違反だったかもしれません。
この動画では、郵便法の「信書」とは何か、何が信書で何が信書でないか、正しい送り方と実際の事例を解説します。
知らなかったでは済まない話です。

📌 この動画の要点

  • ✅ 信書は、郵便法で「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」と定められています。
  • ✅ 請求書、納品書、領収書、見積書、契約書などは、信書に当たる代表的なビジネス書類です。
  • ✅ ゆうメールでは信書を送れず、違反すると3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。
  • ✅ 信書を送れる日本郵便のサービスは、定形郵便、定形外郵便、スマートレター、レターパックなどです。
  • ✅ 2009年には、免許の更新案内をメール便で送った件で、県、職員、配送業者が書類送検されています。

この動画の内容

請求書などは、送り方を間違えると罰金が科される可能性がある

請求書、契約書、領収書のように、ビジネスでも日常でもよく送る書類は、送り方を間違えると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金が科される可能性があります。ゆうメールで送ったその封筒も、法律違反だったかもしれません。しかも、運んだ配送業者だけではなく、送った本人にも罰則が科される可能性があります。「信書」という言葉は聞いたことがあっても、正しく説明できる人はごくわずかです。

信書は、特定の誰かに意思や事実を伝えるために書いた文書

信書とは、郵便法で「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」と定められたもので、噛み砕くと、特定の誰かに宛てて、自分の気持ちや事実を伝えるために書いた紙のことです。判断のポイントは、特定の受取人に宛てているか、意思の表示や事実の通知が含まれているか、文字や記号で書かれた文書か、の3つで、この3つがそろえば信書です。このルールは、手紙に書かれた個人の秘密を守り、全国どこへでも確実に届ける仕組みを保つためにあります。

ビジネス書類や証明書のほとんどは、信書に当たる

手紙やはがきはもちろん、請求書、納品書、領収書、見積書、契約書、注文書など、ビジネス書類のほとんどは信書です。免許証、認定書、表彰状、印鑑証明書、住民票の写し、戸籍謄本、健康保険証、車検証といった証明書の類も信書で、履歴書、給与明細、結婚式の招待状も含まれます。意外なところでは、本文に個人名や取引内容が印字されたダイレクトメールも、信書として扱われます。

特定の誰かに宛てていないものは、信書に当たらない

特定の誰かに宛てたかどうかが分かれ目で、新聞、雑誌、カタログ、ポスター、カレンダーは信書ではありません。商品券、図書券、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカードなどの金券やカード類、乗車券、名刺、パスポート、振込用紙も対象外です。街頭で配るチラシや店頭のパンフレット、不特定多数向けのDMも信書ではありません。

ゆうメールでは、信書を送れない

日本郵便のゆうメールは比較的安く送れる便利なサービスですが、信書は送れません。ゆうメールは、冊子やカタログ、パンフレットなど、不特定多数に向けた広告物を送るために作られたサービスで、料金が安いのも、同じ内容のものを大量に送ることが前提だからです。特定の相手への意思表示である信書とは性質が違うため、日本郵便のサービスでも、ゆうメールに請求書を入れると郵便法違反になります。注意すべきは封筒の中の文言で、「〇〇様へ」という宛名、「ご購入ありがとうございます」というお礼、「ご契約更新のお知らせ」というタイトルが含まれているだけで、信書と判定される可能性があります。

信書は、信書を送れる日本郵便のサービスで送る

信書は、定形郵便、定形外郵便、はがき、レターパックのプラスとライト、スマートレター、ミニレター、EMSといった、信書を送れる日本郵便のサービスで送ります。迷ったときは、この中から選びます。民間では特定信書便事業者が全国に約656社ありますが、全国どこでもすべての信書を送れる一般信書便事業者は、現在も1社もありません。全国均一料金やポストの設置といった厳しい条件をすべて満たす必要があり、参入のハードルが高いためです。

実際に、書類送検された事例がある

「罰則があっても、実際は捕まらない」と考えるのは要注意で、実際に書類送検された事例があります。2009年には、県の職員が免許の更新案内をメール便で発送し、受け取った男性が信書ではないかと気づいて告発したことで、県、職員、配送業者が書類送検されました。2007年には、人材派遣大手が返還金の通知約80万通をメール便で送り、郵便法違反の疑いをかけられています。罰則は、送り主だけでなく配達した業者にも科される可能性があり、たった1通の郵便が大きな問題に発展することもあります。

クロネコメール便は、信書の問題を理由に廃止された

かつて多くの人が使ったクロネコメール便は、信書の問題を理由に、2015年3月末に廃止されました。ヤマト運輸は、顧客が知らないうちに違反として問われるリスクを、企業として放置できないと説明しています。信書の定義があいまいで、顧客自身も判断しきれないグレーさが、廃止の背景にありました。後継のクロネコDM便も、2024年1月末に終了しています。

信書に当たるかどうかは、印刷前にデータの段階で確かめる

信書に当たるかどうかの判断は複雑なため、自社だけで「大丈夫だろう」と判断して印刷を進めず、印刷前に確かめることが大切です。当社では、ご注文いただいたお客様に、印刷前にスタッフがデータの段階で無料の信書チェックを行い、信書に該当した場合は、非信書化するための具体的な改善提案まで示しています。これまで、信書のトラブルは1件もありません。発送を予定しているDMの文案データを共有いただければ、ゆうメールで問題なく送れるかを無料で診断します。

監修者

豊田昭(株式会社メディアボックス 代表取締役)

豊田 昭(株式会社メディアボックス 代表取締役)

DM発送代行24年(2002年開始)、累計取引9,230社。特許出願中システム 「DMトラッカー」開発者。BtoB企業のリード獲得・顧客育成における 紙DMの戦略的活用を専門領域とする。

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