反応率の基準値は

質問

私はある繊維関係のメーカーの社員です。
今大変困っています。
実は今回初めてダイレクトメールを発送しました。
発送数は全国の関連会社に6700通です。

このダイレクトメールは、当社が扱う関連会社に、
新商品紹介の資料請求をお願いする内容です。
送り先には資料請求を依頼してもらうDMです。
今回お願いしたDMを見てもらえばよくわかると思いますが、
デザイン優先のかたちになりました。

その上1種類だけでの発送です。
発送から約2週間が経ちますが、
反応率が39件しかありません。
上司からは「最低でも20%の反応率はあるはずだ」
と言われています。
その根拠は全くないのですが。
私はなんと報告をしてよいか全くわからない状態です。

次回の会議で今回の反応率を見て、
このままダイレクトメールを続けるか
やめるかを検討予定です。
当社の昔からのやり方のみでなく、
ダイレクトメールも生かし、営業に結び付ける方法を、
今後も続けていかなければならないと、
個人的には強く思っているのですが、
何かお知恵をお借りできないでしょうか?
よろしくお願いします。

回答

なるほどよく事情は分かりました。
会議での議案が
「このままダイレクトメールを続けるか、やめるか」
ということが最大の課題ですね。
正直に言いますが、かなり問題があるようです。
少し整理してみましょう。

以下はかなりきつい言い方をします。
会議では下記の内容を○○さんが噛み砕いて、
会議に適した内容に変更してくださいね。
きつい言葉で言うのは分かり易くするためです。
第3者的な立場になって考えてください。

1つ目に、DMを出しての損益分岐点・
ライフタイムバリューが
計算されていなければなりません。
上司からは「最低でも20%の反応率はあるはずだ」
と言われています。
この言葉には20%という反応率が、
このダイレクトメールの成功か失敗かの
判断材料になっています。
結果から言うとこの考えは大きな間違いです。
反応率のみで成功失敗を決めることはよくありますが、
私はそのような判断はしません。

企業は売り上げではなく、粗利額が重要です。
ダイレクトメールを出す理由は
最終的に粗利額を上げることです。
「DMの成功、失敗は粗利が出ているか」、
「DMのコストがライフタイムバリューを下回っているか」
の判断で決めることが重要です。

反応率が0・01%で大成功のDMも存在します。
反対に反応率30%あって失敗のDMもあります。
決めるのは反応率ではなく、
粗利やライフタイムバリューで決めてください。

2つ目は資料送付後のプラン・目的がはっきりしていません。
ダイレクトメールを出す目的が新商品紹介を資料請求してもらい、
うまくいけば取引ができるのではないかという考えが見えます。
きつい言葉でいえば「DMを出すこと」が目的になっています。

例えば、資料を請求してもらう目的は?
資料請求してもらえなかった会社は放置しておくのですか?
その後のアプローチはどうしますか?
反応してくれたお客さんは、なぜ反応してくれたのですか?
「商品内容」「御社の取引条件」「商品の価格」「バックマージン」
「取引実績」「顧客対応」・・・・
これらの項目をセグメント(分割)して、それぞれお客さんが
何で反応するか初めから分かるように、DM内容を複数種類
作成してテストしてください。

3つ目は、最低2種類のDMを出さない事にはデータが取れません。
この件は○○さんが読んでいただいた「バカ売れ集客術」の本にも
詳しく書いてあるので今回は説明しません。
しかし、今後DMを続けていくのであれば絶対にテストして下さい。
○○さんの立場上、提案が難しい場合はあると思いますが、
この部分は何とか通してください。

ご検討をお祈りしています。

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