アンケートの効果的な作り方

質問

東京のコンサルタントさんからの質問です。
アンケートをどのように作ればよいか基準が分かりません。
・お客様のクライアントの購買動機
・お客様おクライアントとの直接対談
・現場状況のチェック(スタッフに聞く)
・お客様の声

などいろいろな工程が必要になりますが、現場ではアンケートの構造について考えられて作られていないのが現状です。

特にアンケートの構造は全く考えられず、聞きたいことだけを聞くだけで、何をどのように聞けばよいか分からないのが現状です。

そのためせっかく回答いただいたアンケート集計をした結果を見ても、大きな気づきに発展しないことが少なくありません。

お尋ねしたいことにアンケート項目の構造を教えてください。

回答

メディアボックスでもお客様のアンケートを取ることが大変重要なっています。
アンケートのテストをしていますのでまとめてみます。

アンケート内容

アンケートは目的により2種類

アンケートには目的により2種類に分かれます。
実はアンケートを取るときにお客様のことを聞くアンケート内容と自社のことを聞くアンケートの2種類あります。


1 お客様のことを聞くアンケート

このアンケートの目的はお客様に関する情報を得ることです。
実際に聞く内容としては

・現在のお困りごと
・現状
・失敗例
・自社商品を購入した理由
・実際に使ってみてどうか
・変化したことは
・商品を使用してみて思っていたことと違うこと
などお客さんに関することになります。

このアンケートは主に、自社商品やサービスについてのお客様の感じていることを聞くことが主目的です。
その他にも、お客様に商品やサービスを再認識してもらう効果もあります。

2 自社の指摘をしてもらう

自社商品やサービスを具体的に評価してもらうアンケートです。
このアンケートはさらに2つの目的に分かれます。

2-1 良いところを確認してもらう

このアンケートの目的は、自社のホームページやニュースレターに掲載したい場合が主目的になります。
ただし、良い事ばかりを書いてもらうだけでは問題ですので、悪いことも含めて回答してもらいます。

お客様はうさん臭いものはすぐにわかりますので注意してください。

2-2 問題点を洗い出してもらう 自社商品の改善のため、お客様対応やクレームを洗い出すアンケートになります。
良い事を書いてもらう必要はないので、本当のことを素直に書いてもらえる工夫が必要です。

また、よくある問題として、アンケートに出てくる問題を解決しても売り上げが上がらないことがあります。
それは、お客様に問題点をひねりだしてもらうため、それほど重要でないことも含まれてくるためです。

アンケート収集方法

1 直接聞く
2 紙(FAX返信、郵送返信)
3 電話
4 メール

1 直接聞く アンケートの収集方法で、アンケート結果に違いが出ます。
直接対面で聞いた場合には、質問をされている側は体裁をつくろうことで回答が変わる場合があります。
また悪い印象を与えたくないため、自分を意図的に作り、質問に答えることもあります。
対面質問では、質問内容や初めの出だしなどよく考えて行わないと、本来とは違う内容になることが洗います。
同じ内容の質問でも、聞き方や、状況により正反対の答えが出ることがあります。

2 紙(FAX返信、郵送返信) 紙の場合には自分の手を動かし、しがらみ無く書けるので、本音が出やすくなります。
ただ、アンケートが懸賞目的である場合などは、考えずに、全項目を読まずに適当に回答することがあります。
特に選択形式の場合には初めの項目だけが選択されている場合など注意が必要です。
また、いい加減に答えたアンケートかどうかを判断するためには、同じ内容で、質問の仕方を変えた内容のアンケート項目を作り、回答が違う場合には注意が必要になります。

3 電話 お客様と会社に関係性がある人に聞く場合は本音を聞ける下準備が大切になってきます。
具体的にはアンケートの目的、どのような立場で答えてほしいか、質問をYES・NOで答えるようにするなどです。
全く関係ない人にアンケートする場合は、答えてもらう人の生活環境や自社製品とのかかわりなど周辺要素により回答内容が変わります。

4 メール メールで聞く場合には、ホームページに誘導して答えてもらうか、添付ファイルに記入してもらうことになります。
どちらの方法にしても、メールでの回答率はかなり悪くなりますので、それなりの母数が必要になります。
また精度的にも問題があることがあります。

質問方法

・漫然と聞く
・レベルを設ける(5段階など)
・具体的な回答をいくつか並べる

質問内容で
・「ご自由にお書きください」
・「感想があれば何でもお書きください」

お客さんに考えてもらい、率直な回答をもらいたいと考え漠然とした質問になることがあります。
漠然とした質問をすると返ってくる返答も漠然としたものになってしまします。

「良かったです」
「また買いたいと思います」
「問題ありませんでした」
「翌日に届きました」
「運送会社の人が面白かったです」
など、答えてほしい回答と全く関係ないことが書かれることがあります。

お客さんの本当の気持ちや感想を聞き出すには、質問のピントを絞り、答えやすくする工夫が必要です。
質問はより具体的な内容や事例などを入れて書く必要があります。

質問量

・1つだけにする
・3個
・5個
・それ以上 ・紙の場合1ページ・2ページ

特にネットで商品券などのプレゼントをつけて取るアンケートについては顕著に表れます。
質問に対して回答を10個の中から選ぶ場合は一番上にある回答が多くなることが良くあります。

3択・5択・その他の使い方

本音を引き出す例として、よく使われるのは3択、もしくは5択がよく使われます。

3択の場合

例1) 極端な選択で「最低」がいくつあるかを引き出すのが目的
  自社の問題点をあぶりだしたいときなどに使います。

・最高
・普通
・最低
上記の質問で「最低」が1つでもある場合は本人に理由を聞く必要があります。

例2)
・良かった
・普通
・良くなかった
通常の3択ではよく使われる方法です。
このアンケートの場合には、会社とお客様の関係性が良い場合には、「良かった」が社交辞令的に多くなる傾向にあります。

例3)
・どちらかというと良かった
・普通
・どちらかというと残念だった

この3択はほとんど現場では使われません。
ただ、私は使うことがあります。
お客さんと直接会わない場合で、関係性の深いお客さんに聞くことがあります。
この質問で「どちらかというと残念だった」という回答をもらった場合は、その商品やサービスに改善するか、販売中止すべきかを決めることがあります。

5択の場合

5択の場合の特徴として、両極端の回答がほとんどなくなります。
もし「全くダメ」などがある場合は原因追及が必要です。

例1)
・良かった
・やや良い
・普通
・少し残念
・悪かった
もし5択の場合には、よほどのことがない限り、普通の人であれば「普通」「やや良い」「少し残念」に集中します。
よほどのことがない限り「悪かった」「最悪」「良かった」「最高」は出ません。

例2)
極端な例を入れて傾向を調べたい場合
・最高
・良かった
・普通
・良くない
・最低

・今までの中で最高
・最高
・普通
・最低
・今までの中で最低

その他

質問に対する回答をレベルで示してもらう方法もあります。

表1

この方法は本音に近いところを聞ける可能性のある方法です。
何%にするかは回答していただく方の個人差もあるため、本人の間隔で回答がもらえます。
この形式をとるときには、新規に購入していただいたときに応えていただくと効果期待できます。

データとして集計を取る場合には具体的な数値として取れます。

数値としてとる場合には5段階評価・10
段階評価でとる方法もあります。

表1

注 意

継続的にアンケートを取る場合には、アンケート項目と選択方法などの構造を決めることが重要になります。
アンケート項目や選択方法などの構造を途中で変更すると、今までのデータとアンケート変更後データの基準が変わるので数値化ができなくなります。

まとめ

アンケートは初めに目的をもって、アンケート構造をしっかり決めます。

アンケーと目的 ・お客様のことを聞くアンケート
・自社の指摘をしてもらうアンケート
1 良いところを確認してもらう
2 問題点を洗い出してもらう

アンケート収集方法
1 直接聞く
2 紙(FAX返信、郵送返信)
3 電話
4 メール

質問方法

・3択
・5択
・その他の使い方

アンケートを行うことで、お客さんが自分たちが思うことと全く違うことを感じていることが分狩ることなどがあります。

当社のお客様でアンケートの内容を見て、一番売れている商品の販売を取りやめた、非常に頭の良い社長さんがいます。通常では考えられませんが、「この時の決断がなければ会社が存続していないのではないか」と言って断言していいました。

アンケートにより会社内で見落としていることがわかることもあります。
手間がかかりますが、アンケートの継続実施も考えてみてください。

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